
秘書業務では「聞くこと」が大きな役割を占めており、議員からの指示、後援会や支援団体などからの陳情など、「聞きたいことを、無理なく聞き出す」ことがとても大切です。しかし、「話し方」に比べて「聞き方」を学ぶ機会は意外と少ないのです。今日は第174回秘書研修プログラムで「聞くプロ」である辻口寛一氏からお話を伺いました。
会話を歌に例え、イントロを聞いただけてサビを勝手に歌ってはいけないという例題が面白く分かりやすかったです。
【ダメな例】
Aさん:この間、高尾山に…登ったんだ
Bさん:へー、インドア派なのに珍しいね。高尾山というのはうんぬんかんぬん
っと、何も聞かないうちにサビであろう高尾山の情報を話し出すBさん
【良い例】
Aさん:この間、高尾山に登ったんだ
Bさん:へーインドア派なのに珍しいね、どういうきっかけでそうなったの?
Aさん:実は友達になった子が山ガールでさ。
っと、ここまで聞いただけでサビが何であるかが分かります。
Aさんは登山の報告をしたかったのではなく、自分にも春が来た=彼女が出来たことを報告したかったのです。
たくさんの方にお会いする中でどうしても効率的に内容をくみ取ろうと早合点しがちです。一見遠回りに感じるかもしれない質問「いつ、どこで、どうなった?」など“思い出せば答えられる質問”からきっかけと材料を作り、聞き出す力を養っていきたいと思います。