メルマガ「ガラス張りの政治」④ 成田空港のハブ化

掲載日:2013.06.15

【政策】成田空港のハブ化   過去の自民党政権下では、地方空港の建設に重きを置き、成田や羽田などの主要空港に対して、特になにもしてきませんでした。しかし、アジアでは各地で空港のハブ化が進み、かつては東アジアのゲートウェイと言われていた成田空港も、韓国の仁川空港や中国の浦東空港などに遅れを取りました。   新東京国際空港(現、成田空港)が開港して以来、羽田は国内線、成田は国際線として棲み分けしてきましたが、2010年に羽田が国際化されました。成田空港はというと、成田に路線を持つ国内都市は現在、旭川、札幌(新千歳)、仙台、新潟、名古屋(中部)、小松、大阪(伊丹)、大阪(関西)、広島、松山、福岡、大分、鹿児島、那覇の14です。対して、仁川空港では、旭川、札幌(新千歳)、函館、青森、秋田、仙台、福島、茨城、羽田、成田、新潟、富山、小松、静岡、名古屋(中部)、大阪(関西)、米子、岡山、広島、高松、松山、福岡、北九州、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、那覇の29にもなります。最早、日本のハブ空港は仁川空港といっても過言ではない状況です。   このままでいいのでしょうか?   日本国内で国際空港争いをしている場合ではありません。では、羽田と成田のどちらがハブ空港となりうるのでしょうか。羽田は、国内線は充実している上に国際化を図りました。一見、ハブ空港としてふさわしく思えますが、立地や米軍基地の問題で拡充するのに限界があります。対して成田は、拡充するゆとりがまだまだあります。3月にはオープンスカイがはじまり、発着枠が30万回に拡大されました。また、かつての東アジアのゲートウェイとしての知名度もあります。世界のハブ空港と競争するには、まだまだ規模は足りませんし、クリアしなければならない諸問題も多いですが、このままでは、世界の空港に日本は遅れを取ってしまい、成田をはじめとして、国内の国際空港はその存在意義を失ってしまいます。   東アジアのゲートウェイとして、アジアの物流拠点でもあった成田。決して空港だけの問題ではありません。人の流れも物流も、日本を通り越して、中国や韓国、シンガポールへといってしまいます。まさしく日本経済の危機なのです。一刻も早く、成田空港をハブ化しなければなりません。