民主党 長浜ひろゆき
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長 浜 委 員:  民主党の長浜でございます。
 井脇さんの迫力につられて、つい井脇さんの方へ行ってしまいました。
 こういう円卓での委員会質疑というのもふだんとは風景が違ってまたいいものだなと思いながら、お話を拝聴しておりました。
 大臣所信に対する質疑ということで、基本的に、大臣がお使いになった所信の中のお考えを私自身伺うということをさせていただければと思います。
 他国のモデルとなる環境先進国を目指すというようなお話がございました。
 今ちょうどお話があったマータイさんと、先週、もちろん大臣ともお会いをされたんだと思いますけれども、自民党に次ぐ二番目の政党と言ったらいいのか、野党第一党の民主党の環境問題に関する認識を伺いたいということで、ノーベル平和賞の方とお話しするのもとても恐縮だったんですが、御依頼でありますので、一時間ほどお話をしました。何かふろしきを大変喜んでおられましたよ。再生された材料でこんなきれいなものがつくれるなんて、これだけをもって日本はすごい、これだけで日本の実力はわかるということで、大変喜んでおられました。
 そのときのお話もそうなんですけれども、日本はすごいと言われたときに、でも、ふと、ケニアのマータイさんから見られて何がすごいのかなと。豊かな生活を営める経済先進国となって、しかし、その裏に隠れた部分というのが、隠れてはいないんですが、随分あるんではないかなという、負の遺産の問題です。はやりの言葉で言えば、光と影の影の部分でありますが、やはり、さまざまな公害等々、経済発展の裏に日本がこうむってきた問題、今でも苦しんでおられる方々の存在というものがあるわけですね。ですから、必ずしも日本を目指して、一時日本に学べという形の運動論も一部地域ではあったようでありますが、それが正しい成果を導き出すかどうかというのは、ちょっと疑問ではないかなということもあえて申し上げたわけでございます。
 お隣の中国などにおいても、さまざまな環境被害が報じられているわけでございます。これも、去年香港に行ったときに行政長官にお会いしたら、もう大気汚染がひどいと。香港というのは、大臣も御承知のように、ビクトリアピークから見る夜景が非常にきれいなんですが、それがスモッグで見られない。これは大陸から来ている大気汚染の影響で、香港人は被害をこうむっているというようなことを言われておりました。
 日本も同じですね。偏西風に乗って酸性雨等の影響も受けている。
 こういう状況の中で、本当に他国のモデルとなる環境先進国を目指すということを言った場合に、どういったものを日本の、過去克服してきた悲劇、まだ継続中の問題も含めて、国づくりの中での環境先進国というイメージを持っておられるのかをちょっと伺います。
小池国務大臣:  今、地球環境の保全ということで、テーマとすれば、やはり地球温暖化の問題、循環型社会の構築の問題、こういった二本柱とともに、今御指摘のように、水、大気環境をどうやって守っていくのか、そしてまた自然を守っていくのか、幾つかの大きな項目があろうと思います。
 その中で、例えば京都議定書、我が国は批准をし、そしてこれから六%達成のためにみんなが努力をしていこうということで、そこの裏づけとすれば、まず一つには技術力でございますね、それから、マータイさんがおっしゃったような、もったいないというような伝統的な日本の心、この二つが相まって日本のこれからの環境保全ということを進めていく、そしてそれが相まって好循環をつくっていく、こういったことを目指すのが、まさに環境先進国ではないかと思っております。
 今、幾つかの負の遺産があるとおっしゃいました。ことし、この問題についてはしっかりと対応をし、そしてまた、その負の遺産という部分の反省をもとに、さらに今後、環境先進国のモデルとして世界にもそういったことについては伝えていく、こういったことを総合的に含めまして環境先進国というものが成り立つのではないのか、このように考えているところでございます。
 ヨーロッパなどでも、とても環境先進的な国々は多々あるわけでございますけれども、やはりこの日本という国を考えますと、例えば、技術立国、物づくりの中で、石油という資源がないがために、逆に大変な技術力を有している。自動車産業などを見れば、それは明確に環境先進国の担う分野が既にあるということを証明しているのではないのかなと思っております。
 そういったプラスの部分と、そしてマイナスのこれまでの反省とを兼ねまして、総合的に環境先進国となれるように努力をしていこう、このように考えているところでございます。
長 浜 委 員:  そういった進んだ技術とか、あるいは環境に関する法整備ということはもちろん大事なんですが、私は常々、環境というのは心の問題だということから出発をしないと物事は解決しないと思っておりますが、その環境教育ということで、今、井脇さんがさまざまな観点から質問をされました。
 たまたま昨日、「北の国から」で有名な倉本聰さんとお昼を一緒にしたんですね。これは自然体験活動推進議員連盟ということで、山本さんも幹事か何かをされていますが、そのときに倉本さんからお話を受けました。環境教育なるものは、いろいろ難しく考える必要は余りないんじゃないかと。ドイツという国が、今ヨーロッパのお話をされましたが、環境大国として転換をするときに、倉本さんは、三十年はかかっていると思うと。三十年というのは多分一世代なんでしょうね。生まれてから、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、それから大人になって、結婚するかどうか、その三十歳、三十年というタームの中で何を考えているのかというと、環境重視をしたような教育というのは国づくりをすべて変えていくんだと。
 例えば算数の教科書だと。五引く三をどういうふうに教えるのかというと、ドイツでは、五個の生ごみの袋が家の前に置かれていました、ごみ収集車が来て三個の生ごみを収集しました、幾つ残っているでしょうか、こういう算数をやるんだそうですよ。日本はどういうふうになっているのかというと、銀行に五万円の預金がありました、三万円をATMから引き出すとあとは幾らでしょうか、こういうことです。
 私が言うと何か笑われちゃうんですけれども、倉本さんのお話はそういうことで、あらゆる分野の中において、教育の現場ですね、幼稚園から、多分今のは小学校レベルかな、中学、高校を含めて、あらゆる物の考え方の中に環境という概念を入れていくんだと。そんな話をきのうの昼飯のときにされたことが非常に印象的でならなかったわけでございます。
 次に、環境税について伺います。
 一昨年導入を図ろうとして、そしてまた昨年導入を図ろうとしてなかなかうまくいかない。一昨年のときは、これは多分五千億円ぐらいの規模だったと思いますが、昨年になると三千七百億円ぐらいに規模が縮小していたように思います。それでもなかなか通らない。
 一昨年は、温暖化対策だけではなくて、社会保険料の軽減をするというような、私どもがよく指導を受ける千葉大の廣井教授のような考え方の一部が見られるようなところもありましたが、去年の段階においては、この部分もすべて温暖化対策というようなことで規模も縮小しているという状況であります。
 しかし、現実に言えば、もう何回も議論をしているように、九〇年対比の中におけるCO2というのは削減どころか増加の一途をたどっているわけでございますので、この環境税というものについて、本気でやるつもりがあるかという失礼な質問はするつもりはありませんが、一体どうしようと。二回、過去、失敗と言ったらいいんでしょうか、熱意はよくわかるんですが、本当に小池大臣としてはどうされようとしているのか、簡潔にお答えいただければと思います。
小池国務大臣:  消費税一つとりましても、新しい税を導入するというのは、いろいろな紆余曲折、反対、賛成、それぞれ入りまじって、そして理解を広く得ていくものだ、このように考えております。
 環境税はこれまで、今御指摘ありましたように、二度具体的な案を出させてお諮りをしていったわけでございます。
 まず、本気かどうかというと、本気でございます。というのも、京都議定書が既に発効をし、そしてその第一約束期間である二〇〇八年がもう目前に迫っているということ、そしてまた一方で、現実には、目標がマイナス六%であるにもかかわらず、逆に七・四%増となっているような現実があるわけでございます。
 この環境税というのは、基本的にその排出量に応じて公平な形で負担を求めるということで有効な政策手法である、このように考えておりますし、先ほど環境教育のお話をされましたけれども、たしか某国では、五人兵士がいて、うち三人を殺しまして、あと何人残るでしょうかというような教育をやっている国もあると聞いたことがありますけれども、その国の考え方によって、そういう教育そのものが変わっていくという例ではないかと思って聞いておりましたが、いずれにしましても、この環境税というのも非常にアナウンスメント効果もある、人々の考え方、意識を変えていく、そして、結果としてライフスタイル、そして社会経済システムを脱温暖化へと転換する推進力にもなってくるわけでございます。
 その意味で、二度にわたって環境税の具体案を公表させていただいたところでございますが、環境税への理解は着実に歩みを進めているものと考えておりますし、また、広く理解を広げていくためにも、今後ともパブリックコメントであるとか、産業界、NGOの方々が参加していただいております中環審施策総合企画小委員会におきましても、これまでも二十三回にわたって議論を重ねていただいております。また、草の根対話と題しまして地方ヒアリングなども行ってまいったところでございます。引き続き、国民の皆様方、そして関係の方々、お一人お一人にこの環境税の意味ということをしっかりと御理解いただいて、そしてこの京都議定書が達成できる体制というのをつくってまいりたい、このように考えているところでございます。
長 浜 委 員:  すべての水俣病被害者が地域社会で安心して暮らしていけるような対策ということも所信の中で述べられているわけであります。
 一昨日、水俣病不知火患者会の第四陣百八十六人が、総額十五億八千百万円の損害賠償請求訴訟というのを起こされて、これで、原告はこの部分においても八百七十六人ということになっています。
 御承知のように、症例として認知をされて五十年という、こういった大事な年を迎えているわけでありますが、二〇〇四年の関西訴訟の最高裁判決で国と熊本県の責任は確定をしている、その国が、認定基準を見直さないところによってこういった悲劇が続いているわけでございます。もちろん、体の苦しみも被害者の方々はそうでありますが、あの閉鎖社会の中における偏見とか、こういった状況の中において非常に苦しんでいる。この議論というのは、さまざまな理由の中においてなかなか質疑時間がとれませんでしたが、アスベスト問題のときの補償と救済の問題にもつながる部分でありますが、国は過ちを起こさないという、ある種の誤解と言ったらいいんでしょうか、そういったものの呪縛から解かれて、司法の場でも認定をされている責任、こういったものを感じながら、これら苦しみの中で毎日生きておられる皆様方の補償、救済をしていくということが一番大切なことではないかなというふうに思いますが、時間もなくなったようでありますので細かく述べることは避けますが、すべての水俣病被害者が地域社会で安心して暮らしていけるような対策とあなたがおっしゃった意味というのは、一体どういうことなんでございますか。
小池国務大臣:  御承知のように、ことしは水俣病の公式確認から五十年という節目の年でございます。これまで平成七年に政治解決、そして一昨年は最高裁判所の判決が出ております。すべての水俣病の被害者が地域社会で安心して暮らしていけるようにするため、昨年の四月には今後の水俣病対策ということで発表をいたしております。この対策を着実に実施していくように、関係地方公共団体と協力して全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 昨年十月から保健手帳という制度をさらに拡充して行っているわけでございますけれども、これまで千二百人余りの方が保健手帳の資格に当てはまる、該当するということになっておりまして、引き続き、その普及に努めて利便性を図っていきたいと思っております。
 そのほか、水俣病被害者そして家族の方々、高齢化されておられます。そういったことから、健康管理事業を充実する、それから、胎児性の水俣病患者の方々の日常生活そして社会活動などを支援していくという体制、そのほか幾つかの項目がございますけれども、総合的に、文字どおりすべての水俣病の被害者の方々が、地域社会で安心して暮らしていける対策を着実に実行してまいりたいと考えております。
長 浜 委 員:  終わります。
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