民主党 長浜ひろゆき
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長 浜 委 員:  長浜博行でございます。
 先日の一時間の質問に続きまして、最終段階での御質問を申し上げるわけであります。
 視察の方も今週させていただきました。そしてまた、今参考人の方々の貴重な意見を拝聴して、またその参考人に対する質疑の中で、私自身も何となくこの永田町感覚になれてしまいまして、参考人の質疑を聞いたり、あるいは視察をした結果によって、これはやはりこう改めた方がいいんじゃないかというふうに思った点があったとしても、この後すぐ採決が用意をされているということは、大臣に申し上げることではなく、むしろ委員長とか私どもが、今後の法案審査においても、他委員会、いろいろやり方があると思いますけれども、事この環境問題に至っては、一貫して私の姿勢を申し上げているとおり、過ちに気がついたらそれを改めるにはスピーディーであった方がいいということからすると、せっかく貴重な御意見、あるいは自分で見たことを法案の中に生かしていくということが大事なのではないかなというふうに私は思っております。
 民主党は修正案を提出させていただきますが、より人の健康にかかわる法案を審議していることでもありますので、貴重な参考人の御意見とか視察の結果をむしろ修正という形で法案に生かすべきだというふうに思いますが、一般的にこういう考え方について大臣はどう思われますか。
川口国務大臣:  私は国会議員ではございませんので、国会で法律を制定なさる際に、どういう手続をおとりになってなさるかということについて御意見を申し上げるのは控えさせていただきたいと思いますけれども、私、国民の一人でございますので、国民の一人として私の個人的な意見を申し上げさせていただくということでお許しをいただけるようでしたら、やはり間違いがありましたら、予防原則というのもございますし、何か間違いがあったときには、それを少なくとも議論の対象にして、それが本当に間違いであるのか、あるいはやはり間違いではなかったのかということを、情報も明らかにして御議論いただきたい、国民の一人としてはそういうふうに思っております。
長 浜 委 員:  大変心のこもった御意見をいただきまして、ありがとうございました。私も全くそういうふうに思っておりますので、多分審議の方法も、私たち国会議員あるいは立法府が考えるべき点があるのではないかなというふうに感じました。
 この法案の中で、特にこの間も質疑の過程で明らかになりましたように、政令とか省令でこの法案が成立後にまた決められてくる部分というのが大変多くなるというふうに思います。また、今大臣もおっしゃられましたが、そういった中においての情報公開を適切にしていく、そして見直しを適宜行っていくということが大変大事だというふうに思いますが、今の参考人質疑の中においても一つのポイントになってきたのは、対象地域の問題だというふうに私は思うわけであります。
 現行法から今回の改正案に至る六都府県、百九十六市区町村から名古屋周辺が今度加わるということでありますけれども、いわゆる市区町村という細かい分け方をしていて、都道府県で見ますと、おや、何でここが入っていないのかなと感ずる場面が時々あるわけであります。
 私は、逆に、市区町村で余り細かく対象地域を限定するのではなくて、特にSPMの問題なんかは風で随分動くような部分もありますものですから、むしろある程度広目に対象地域を指定するのなら指定した方がいいと思います。極論ではありますけれども、余りこの対象地域を指定しないで全国というふうにする場合、どういった弊害があるんでしょうか。
松本政府参考人:  NOx法の地域指定の範囲の問題についての御質問でございます。
 まず、自動車NOx法のそもそもの考え方でございますけれども、委員御承知のとおり、全国レベルでの自動車の排出ガス規制は、いわゆる単体規制というような仕組みで順次規制強化を図ってまいりましたし、またこれからも段階的に強化をしていくという政策手法を進めていくということでございます。
 ただ、どうしても大都市圏域における窒素酸化物の汚染、それから今回はさらにPMについての汚染、こういう特定の地域におけるNOx、PMの汚染というのがはかばかしくないので、そういう特定の地域に着目をした、大都市圏域に着目をした特別措置法としてこの自動車NOx法というのを考えるということでございますので、まずは、全国にというのはなかなか難しい。やはり地域限定の特別措置法ということであろうかと思います。
 それでは、例えば特定地域を考えるときに、一つの考え方として、自然的な地域区画みたいなもので線を引くとかいうようなことも理論としてはあり得るかもしれませんが、現実的には、自動車NOx法といいますのは、車種規制にしろその他の対策にしろ、一つの施策遂行のための総体、取りまとめをしている制度でございますので、やはりそれは行政区画というのを基本ベースとして考えていくしかないのではないかと思うわけです。
 そうなりますと、今考えられますのは、議論としては、都道府県単位で指定していったらどうかという議論も当然あるわけでございます。ただ、今の都道府県といいますと、例えば埼玉県と考えてみますと、埼玉県も大変ある意味では大きくて、西部の方は大変な山岳森林地帯ということでありまして、ここは環境基準はもう完全にクリアしているわけでございます。そういうような地域と、現実に、例えば川口、浦和、大宮、こういう東部、南部の方と、大気汚染防止のための具体的な政策フレームとして同じに、均一にやっていくというのはいかがかなということになりますと、次の行政単位として、やはり市町村単位というのに着目しながら、自動車の交通量が大変多くて、しかも他の政策で環境基準達成がはかばかしくない地域というのを押さえていくということなのではなかろうかというわけでございます。
 いずれにいたしましても、NOx法の施策は総合政策でございますけれども、一番効果的なのは車種規制でございます。車種規制を実施するためには、ある程度広域的といいますか、まとまりのある地域を指定していくということで、現行のNOx法におきます地域指定も行っておりますし、今回、名古屋並びにその周辺地域の地域指定もそのような考え方を基本にしてやっていくのが適当ではないかと考えているところでございます。
長 浜 委 員:  時間もありませんが、ですから、今のような形の規制の上に、現実問題として、市町村を細かく分けていくのであれば、各自治体が条例によって法律に上乗せ規制をするというようなことをむしろ意識の高い自治体にはどんどんやっていってもらわないと、当面、深い議論としては、事業者によって、各当該する自治体においてのスタンダード、ダブルスタンダードとかトリプルスタンダードのような形が出てきたらやりづらいというふうな問題が発生するかもしれませんが、機動的運用をしないとこの法律の場合はつくっても意味がないものですから、各自治体が条例によって法律に上乗せ規制する。
 例えば、一つの例が東京都の二〇〇三年十月のいわゆる車両乗り入れ規制ですか、こういった厳しい条例も出てくるわけでありますから、どこかで調整をしていくといったらいいんでしょうか、それをやるためには、頻繁な法令の見直しというのが不可能であれば運用上の見直しをしていかなければいけないというふうに私は思います。
 視察において特に印象に残ったのは、ディーゼル車のDPF装置の問題でありました。東京都の場合は特にこのDPF装置に時間とお金を使っておられるようで、規制を強化する一つの要因になっておりますが、本法案では直接このDPF、ディーゼル車のいわゆる排気物質の除去装置については細かく触れられている部分がありませんが、それは何か特定の意味がございますか。
松本政府参考人:  自動車NOx法の全体の仕組みは御承知のとおりでございまして、個別には、都道府県知事さんがそれぞれ総量削減計画を策定していただく、その中でそれぞれの地域ごとの特性に応じた具体的な施策を盛り込んでいただく、こういうことになろうかと思います。
長 浜 委 員:  それと、低公害車がなかなか普及をしていかない。確かに、参考人の議論を聞いていますと、総量規制で量を減らさなければいけない、交通のシステムを変えて交通量を減らさなければいけないという話もありましたが、一つには、やはり流れとしては低公害車に進んでいくのだというふうに思います。
 私の記憶に誤りがなければ、低公害車は旧法案において予想したのを著しく下回るような結果になっていると思います。視察のときにも感じましたけれども、社会的インフラの整備がこれまた著しくおくれている。買ったはいいけれども、どこで燃料を入れていいかわからない状態になるということもあるわけであります。この低公害車の普及の問題について、これは経済産業省になるのですか、お答えをいただければと思います。
小平政府参考人:  私の方からは、自動車メーカーの開発状況等についてお答えを申し上げます。
 自動車メーカーにおきましては、従来から自動車の環境負荷の低減に向けまして積極的に取り組んできておりまして、電気自動車、天然ガス自動車、ハイブリッド自動車というようなクリーンエネルギー自動車の開発、実用化を進めてきたところでございますけれども、現在、平成十二年三月時点で約四・六万台が普及をしているという状況でございます。
 しかしながら、こういうクリーンエネルギー自動車につきましては、値段が高い、今までの車に比べまして加速性が劣るというような課題がございますので、引き続き、コストの低減、性能向上、それから車種の多様化というようなことに向けましてメーカーが鋭意開発を進めているところでございます。
長 浜 委 員:  今の価格の問題も、視察のときに、視察をした場所では、当該の車種の代替を低公害車にする場合は、何とか一一〇%ぐらいなら企業努力で吸収できる、あるいは車両価格というのは、利益の中で買いかえますから、当然利益が出れば買いかえられる、それは何か謙虚に随分言っておられました。
 だけれども、もう一つの大きなポイントは、これはやっていただかなければ、社会資本整備としての燃料の供給システムの場所がないと、ガソリンスタンドのような数がないと、事実上、買ったはいいけれども運用ができないということでもありますので、環境省を中心としながら、経済産業省とそれから国土交通省がこの問題に真剣に取り組まないと、過去と同じような形で、いい商品はできたけれども普及しないということになりますので、この点についてはぜひ考えていただきたいというふうに思うわけであります。
 それと税制面の問題。先ほど軽油の税制格差、ガソリンとの格差が出ておりましたが、低硫黄の軽油というのを普及していくことによって大分このディーゼルガスの排気対策の問題も進んでいくのではないかなというふうに思いますので、これは質問というよりは要望として、低硫黄軽油という問題に関して、環境省を中心としながら、努力目標というよりは積極的に今の軽油を低硫黄軽油に全部変えていく。量産化の技術は問題がないというふうに私は認識をしておりますので、そういった方向に進んでいただきたいというふうに思うわけであります。
 それから、直接この法案ではないのですが、御承知のように、京都議定書に私はずっとこだわり続けているものですから、この京都議定書の問題も申し上げなければなりません。
 私の質問に合わせるような形でさまざまなコメントが世界じゅうからなされるわけでありますが、きのうはブッシュがヨーロッパで、スウェーデンでEUの関係者とミーティングをした後、会見をしていました。あのときも、私のヒアリング力が間違っていなければ、ウィ・ドント・アグリー・キョウトトリーティーというような発言をしておりまして、アグリーメントとかトリーティーは別にしまして、キョウトという言葉を聞いたときと、ドントと言われたときに、どんと衝撃を受けたわけであります。
 こういった問題で、あしたから外務大臣がアメリカに行かれます。先ほど外務委員会においても、私どもの菅幹事長が田中眞紀子外務大臣に対して京都議定書に関する質疑をしておりましたけれども、あしたから行かれる外務大臣に環境大臣は具体的なメッセージを託されておるのでしょうか。
川口国務大臣:  私といたしましては、外務大臣がアメリカに行かれて、京都議定書に米国が戻ってくるように、というのは米国の参加が非常に重要でございますので、米国に働きかけていただけるということが非常に重要なことだというふうに思っております。
 田中外務大臣とは、二、三日前でございますけれども、アメリカに働きかけることの重要性についてはお話をいたしました。
長 浜 委 員:  前回の質疑のときにも、詳しくといいますか、こだわって申し上げましたけれども、私自身の認識としては、ある意味でアメリカに対する働きかけの時期はもう終わっているというふうに認識をしています。戻ってくれればラッキーだ、戻らなくても日本が批准をしなければいけない。
 その根拠は、四月十八日に参議院の本会議、そして翌四月十九日に衆議院の本会議でなされた決議案であります。与党も野党もなく全員で決議をした内容であります。この内容は二つのパラグラフで成り立っておりまして、前半部分は、アメリカがこの議定書の交渉のテーブルに戻ってくることを要請すること、後半のパラグラフは、「政府は率先して批准し、」と、つまり日本政府の態度を明確に規定しているわけであります。参議院の本会議の決議書は、「政府は率先して批准し、」と明確に書いてありますし、衆議院本会議の決議案には、「我が国は早期に批准し、」ということが書かれているわけであります。
 憲法第六十六条では、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」というふうに規定をされておりますが、国会で衆議院、参議院、全議員が決議をしている、早期に批准をするということに関して大臣はどうお考えになりますか。
川口国務大臣:  政府といたしましては、国会決議を重く受けとめまして、京都議定書の二〇〇二年までの発効を目指しまして、このための国際交渉に世界最大の温室効果ガスの排出国でございます米国が前向きに参加をするように求めるということとともに、七月にございますCOP6の再開会合において、そこにおける成功に向けて全力を尽くしていく所存でございます。
 アメリカに対してはあらゆる機会を活用して働きかけるとともに、EUに対しても、米国が参加しやすく、なるべく柔軟になるように呼びかけているところでございまして、今後とも、国際的に合意が可能となるように、このような努力を引き続き行ってまいりたいと考えております。
 それから、我が国自身も、COP6再開会合で国際的な合意を経た上で京都議定書を二〇〇二年までに締結できるように、京都議定書の締結に必要な国内制度の構築に全力で取り組んでいるところでございます。
 このように、政府といたしましては、全会一致の国会決議を十分に尊重いたしまして、小泉総理の所信表明演説にもございますように、京都議定書の二〇〇二年までの発効を目指して全力で取り組んでいるところでございます。
長 浜 委 員:  国権の最高機関である立法府での国会決議、そうたびたび法案とか条約に応じてやっているわけではありません。そういった中でのこの京都議定書に関する国会決議を重く受けとめられて、日本が批准をしないということになれば、あるいは、アメリカと日本が批准をしないと現実にこの京都議定書の発効は不可能になりますので、数字合わせは今しませんけれども、この状況に陥った場合の当然担当大臣としての責任問題にまで発展することを恐れているからあえて申し上げているわけであります。この日本単独での批准ということも十分視野に入れて今後の環境大臣としての行動をとっていただきたいと心からお願いをしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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