民主党 長浜ひろゆき
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長 浜 委 員:  民主党の長浜博行でございます。
 質問に先立って、今の議論も伺っていて、それから、久保さんじゃないですけれども、私も先週末、地方議員と話したんですよ。何でこういう法案審議を中継しないのかな、これを中継していたら、あんたの言っていることをやられちゃったらちょっとやばいねという話なんかも出て、いや、与党案はこういうふうになっているよとか。ですから、実態等と、それから今も河上先生がやられましたが、法律等の問題。
 ただ、一つのポイントは、悪いことをして罪にならないのに、いいことをやって罪になるというのは割に合わないじゃないか、こういう話もありますけれども、そのときに、法務委員会じゃなくて、なぜこの委員会でこの議論をやり続けているのかというところにふと気がつきました。この委員会は政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会ということで、これは公職選挙法ではありませんので、公職選挙法及び政治倫理の確立の特別委員会でもなくて、ポイントを政治倫理の確立というところに、政治家ですから割と絞って考えていかないと、この議論がどこから始まったかというつまらない議論をするつもりもありませんけれども、ずうっと国民の皆さんが不信を抱いておられる政治と金と言ったらいいでしょうか、政治家と金と言ったらいいでしょうか、この問題が見えてこないんじゃないかなというふうに思います。
 きょうは尾身先生いらっしゃいませんが、本会議の議事録などを拝見しておっても、政治公務員の政治活動の廉潔性、清く正しくと、これに対する国民の信頼が保護法益だということでありますから、それが、この保護法益を失われるようなことになってしまっては何もならない。しかも、政治家がこの衆議院の政治倫理の委員会で議論をしているということが大事なポイントではないかなというふうに思うわけであります。
 そのときに、よく与党案で言う第六条の問題でありますが、「政治活動を不当に妨げる」、これをやられちゃうと困っちゃうなというこの議論であります。ここにいらっしゃる方は何も問題はないと思いますが、世の中には、この議論をしている中において、与党案でも困っちゃうなと。野党案はちょっと厳しいかな、こんなお話もさっきありましたが、与党案でも困っちゃうかなと。
 与党の皆さんにちょっと伺いますが、この「政治活動を不当に妨げる」というのは、一体どういうことになりますでしょうか。
谷 津 議 員:  ただいまの長浜議員に答弁する前に、一言ちょっと、さっき中井提案者の方から、自民党が云々というようなことで何か抑え込まれてやったような感じを受ける答弁がありましたが、そんなことは全くございませんで、真摯に私どもはこの法案をつくってきたわけでありますので、その辺のところはひとつ取り消しをしていただきたいと思います。
 本法案は、国民、地域住民の声を代弁することが期待されている政治公務員が行う政治活動と密接な関連を有するあっせん行為について、これを処罰の対象としようとするものでありますことは委員も御案内のとおりでございます。このような法案の性格から申し上げますと、本則の六条において、本法の適用に当たっては、国会の立法権や衆議院や参議院の国政調査権に基づく国会議員の活動、あるいは政治資金規正法に従って行われる政治資金集めその他の公職にある者の政治活動を不当に妨げることのないように留意しなければならないことを明らかにしているものであります。
長 浜 委 員:  ですから、さっきの議論でも随分ありましたが、刑法百九十七条の四のあっせん収賄罪、これはたまたま私と同い年なんですが、一九五八年に生まれた法律。この後の問題等も含めてですけれども、本委員会の審議においては、やはり政治家が政治腐敗防止のために自己規制する法案の審議を積極的にこうやって行っている、こういう意義は大変大きいんですが、だからこそ、単純収賄罪とかあっせん収賄罪の適用が理論的に困難である、こういうがために、なかなか政治家の口きき等によるあっせん利得行為を、逮捕すればいいというふうには思いませんが、挙げられなかったという状況もあるわけですから、この部分を、大変つらいところでありますが、つらいというのもちょっと問題発言ですね、なかなか政治活動と、後ほど伺いますが、それから得られる対価がわいろなのか浄財なのか、こういった部門において悩ましい部分での議論が続いているわけでありますが、あえてここに踏み込んでいかないと、何のためにこの法案を議論しているかという意味がなくなってしまう。では法務委員会であっせん収賄罪の条文を変更しようじゃないかという議論になってしまって、あっせん利得罪の議論の意味がなくなってしまうということだけはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
 それで、今申し上げましたように、与党案の第一条にあります「財産上の利益」ということと政治活動の浄財、当然の対価じゃなくて、その人の政治家としての信念を信じて、この人は立派な政治家だということで出してくださっている浄財との関係についての御意見を伺いたいと思います。
谷 津 議 員:  財産上の利益、第一条にあります件でありますけれども、政治献金であるか否かと財産上の利益であるか否かとは、次元を全く異にする問題であるということをまずもって指摘させていただきたいと思います。
 そこで、本法案で処罰されるのは、あっせん行為の報酬として財産上の利益を収受した場合でありまして、いわゆる政治献金については、社会通念上、常識の範囲内での政治献金でありますれば、あっせん行為の報酬と認めることは困難ではないかと思うのであります。ですから、これを受けても本法案の罪にはならないものと考えておるわけであります。
 しかしながら、政治献金の名をかりて、あっせん行為の報酬である財産上の利益を実質的に本人が収受したと認められる場合には、本法案の罪が成立するものと考えております。
長 浜 委 員:  決して揚げ足をとるつもりはありません。ただ、常識的という範囲が、谷津先生の常識と私の常識が、ひょっとしたら微妙に狂いがあるのかもしれません。お中元、お歳暮文化の国でありますし、お世話になった、御恩返しをしなきゃ、こういう中で生きています。現実に、政治資金規正法に基づいて、例えばだれかに手伝ってもらっている、しかし、それが個人であれば個人の政治団体での収支報告にもちゃんと載っけていたり、あるいは企業から、あるいは労働組合でもいいですが、そういうところからであれば、これまた今でいえば政党の中での収支の中に、無償の労務提供や何かも含めて、給料を払っていなくても、ちゃんと書いてあれば政治資金規正法上の問題というのは起きてこないわけでありますけれども、例えば何かをしてあげたために、さっき玄葉議員の答弁にもありましたが、時差の問題というのが非常に厄介で、昔お世話になったんだけれども、あのときお世話になったんだから、ちょっと選挙のときに手伝いに人を出さなきゃいけないな、こういう人の問題というのは結構あるんですが、これは財産上の利益とは余り考えないでよろしいんでしょうか。
谷 津 議 員:  常識の程度の話でございますけれども、先ほども野党提案者の中からもこの常識の問題が答弁の中にありましたけれども、私どもは、政治資金規正法にのっとった常識の程度の規制というのは、寄附の方法が政治資金規正法にのっとっているのは当然のことでありますと同時に、寄附の金額についても常識の範囲内のものを言うというふうに思っておるんです。
 では、その基準はどこにあるんだということは、今、人によって違うだろうというふうなお話でありますが、常識の範囲内の寄附となるかは、当該寄附に関するさまざまな事情を前提に、社会通念によって判断されるものではないかと思うのです。幾らまでなら常識の範囲内であるといった基準を示すことは適当ではないのではないかと思います。
長 浜 委 員:  この問題については、後ほど同僚の島議員の方からも問題提起があるはずであります。
 そしてまた、先ほどからといいますか、ずっと問題点の一つであります第三者供与という問題が出てまいります。口ききした本人が事実上支配している第三者に報酬が渡った場合は本人が受け取ったものと同一視するという見解、これを本会議の中でもおっしゃられましたし、この間の委員会でも尾身先生がおっしゃられたというふうに感じております。
 事実上支配している第三者、実質的に処分権を有しているというふうに法律的にはおっしゃるそうでございますが、この認定の問題等々で、政党法等はありませんけれども、長浜博行後援会というと、何となくこれは私的な感じで、長浜の後援会かなと、しかし、民主党千葉県第八総支部というと、これはかなり公的な色彩が外から見ても見られるというふうに私は思ってくるわけです。
 現実に、この運営をする中においても、例えば幹事長が県会議員であったり役員が市会議員であったりというような構成を述べていったときに、政党支部なんというのはなかなか第三者供与の対象にはなり得ないのではないかな。
 ただ、法人献金を受けるとしたら政党で受けるということが今決められているわけでありますので、先ほどの常識の問題、つまり金額ベースでは常識の範囲、つまり政治資金規正法で言うところの処罰の対象にならない、適法で処理されている、だから常識、こういうことではなくて、この政党支部に対してなされたものに関しても、事実上支配している第三者に報酬が渡った場合は本人が受け取ったと同一視するという、この問題との関連はいかがでございましょうか。
谷 津 議 員:  今先生が自分の後援会のお話をされましたが、政治資金規正法に基づいてちゃんと出してあるものであるなら、先生自身がその場合は責任者になって出されているわけでありますが、これはやはり第三者の対象になるだろうというふうに思うのですね。と同時に、政党支部の件でありますけれども、政党支部につきましても、これは第三者として規定されるものではないかと思います。
 現在のあっせん収賄罪におきましても、第三者供与は処罰の対象とされていませんね。そういうバランスもありまして、本案においても第三者供与は処罰の対象にしておらないところなんです。
 現在のあっせん収賄罪と同様に、外形的には本人以外の者が本法案所定のあっせん行為との間に対価性があると認められる財産上の利益を受け取ったとされる場合であっても、当該財産上の利益に対して本人が事実上の支配力、今先生おっしゃいましたが支配力、そしてまた実質的な処分権を有するものと認定できる場合は、本人が収受したものとして本人に本法案所定の罪が成立する可能性があります。そして、第三者供与の規定がないとしても、そういうことから不都合ではないわけでありまして、本法案の法益は十分に保護されているものと考えております。ここで言う実質上の支配力の有無は、具体的な証拠関係に基づく事実認定の問題ではないかというふうに考えております。
長 浜 委 員:  今先生おっしゃられたように、実質上は要するに同一視する場合があるんだから、書いていなくたっていいじゃないかということですが、結局あっせん収賄罪が、さっきも申し上げましたように私と同い年ですから四十二年間たって、この間のさまざまな議論の過程の中において、やはりあのときの第三者供賄をつけた方がいいという議論もずっとあり続けたことも事実であります。
 最後に政府参考人にも伺いますが、不思議なことに、この委員会でよく出てくる単語では、バランスという単語がやたら連発をされるわけですね。バランスが狂うとどこに問題があるのか。
 新法を制定しようとする段階におけるバランス論でありますけれども、先ほどおっしゃられたように、その部分はわかっているんだ、書いていなくてもこれは大丈夫なんだ、もしそこまでいくんだということであれば、それこそ罪刑法定主義の原則に基づいて、書いてしまう。書く、より強い縛りを入れるということで、疑わしきは罰せずじゃなくて、疑わしきことが疑わしき場合は罰せるという形に近づける。さっきも言いましたように、国民の政治に対する信頼と、政治家というのはきれいなんだということがこの法律の意味合いですから、私はそのように考えるのですが、もう一度お願いいたします。
谷 津 議 員:  先生がおっしゃるように、第三者供与の規定を設けた場合には、公職者本人が形式的にも実質的にも財産上の利益を収受していない場合までがこの処罰範囲に入ることになります。本法案は、政治に対する国民の信頼を確保するため、あるいは政治活動に一定の枠をはめるものですから、国民の政治不信を招くような行為、すなわち実質的に公職者本人があっせん行為の報酬たる財産上の利益を収受する場合にのみ処罰すれば十分ではないかと思っております。
長 浜 委 員:  私はそうは思いませんが、この部分に関しても、とにかく、尾身先生がおっしゃられたように、与党案は一〇〇%煮詰まった法案だという認識には絶対お立ちになっていただきたくないわけで、少なくとも、与党も野党も自民党も何党もなく、政治の信頼が回復されるためへの一歩であるのであるならば、両案の真ん中部分といってはおかしいのですが、全く新しいものがこの審議の中で出てきてもいいと思うのですが、そう言われてみればそうだなという部分を、ぜひ与党の広いお心で取り入れられた方が将来に禍根を残さない。
 何でこの委員会で、先ほども申し上げましたけれども、法務委員会でもないのにこの法律のあっせん利得の問題を政治倫理にかけてやっていくのかということは、特に公明党の皆さんはよくおわかりだと思いますが、この部分がかけられているんだという、二十世紀最後の歴史的瞬間の、この瞬間の意味合いをぜひ感じ取っていただきたいというふうに思っているわけであります。
 そして、私設秘書の問題。秘書が秘書がということを随分過去テレビで見ました。本当にその秘書が意を通じていたのかいなかったのか、テレビの画面だけではよくわかりませんが、御発言をいただいていないようなので、大変恐縮でありますが、通告はしておりませんが、簡単なことで、例えば亀井先生とか大野先生は、公設秘書は政策秘書を除けば二人ということはわかりますが、私設秘書は何人ぐらいお持ちなんでございましょうか。
亀井(善)議員:  私のところは、女性を含めて、事務員を含めて、私設の関係は五人だと思います。
大野(功)議員:  自由民主党の政治改革本部で一度そういうアンケート調査をやったことがあります。それによりますと、衆議院議員の場合は、平均でございますけれども、全体で公設秘書を含めて十二、三人、こういうことでございます。
 私のところは、今一生懸命勘定しているんですが、平均より一人二人少ないぐらいかなと思っております。
長 浜 委 員:  ありがとうございます。
 今お話しになりましたように、亀井先生のところは大変少ないサイズでございましたが、大野先生が大変親切に自民党の平均ということもおっしゃっていただきましたけれども、結局、その比重からいえば、十人として二対八ですよね。その秘書たちが動くわけでありますから、その二の人が八の仕事をやっていて、八の人が二の仕事しかできないということは、これは人権の問題じゃありませんけれども、そんなことは能力差もないはずであります。職務分担とか、たまたま地域が広いとか、委員長のところなんかは多分広いんだと思いますが、そういった中においての秘書さんを随分持たれているということからすると、先ほど来ずっと議論に出ておりますように、公設、私設の分け方は国会から給与が出ているか出ていないかということであって、現実的な政治活動における公設と私設の関係というのは明確に区分ができないんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
谷 津 議 員:  例えば私のところをちょっと申し上げてみますと、私のところでも公設の秘書以外に五人おります。そのほか、秘書という名刺を持たせないで事務をやっている方が三人おります。
 こういう中でいろいろと仕事をしてもらっているわけでありますけれども、実際に公設の秘書ということになりますと、これはまさに国でちゃんとそういった基準を決められてやっておる秘書でございますから、それなりのいろいろな範囲内におきまして独自に行動をとりながらやる場合が多うございます。
 私設秘書の場合におきましても、実はいろいろ、名刺だけを持たせておる、私設秘書というふうに言っていいかどうかわかりませんが、まさに私設秘書というのならば、そういう人も私のところにもおります。給料を払っていない者もおるんです。
 こういうふうなことから見ますと、必ずしも公設の秘書と私設の秘書が一体だというふうなことは、私は言えないんではなかろうかなというふうに思います。
長 浜 委 員:  ですから、今おっしゃられたとおり、名刺を持たせてお仕事をされて、名刺を受け取った本人は谷津先生の秘書さんがいらっしゃったと思ってやるわけでありますから、公設秘書と私設秘書の区別というか、あえてつけて、私設は関係ないんだということは、私設秘書さんにとっても申しわけないというか、すばらしい仕事をしている中においての、たまたまそういう問題に携わる部分も、表現がしにくいな、要するにお金とかに携わる部分が私設秘書の方々が多いということもありますものですから、この部分における私設秘書を抜くということが、私は、ちょっとざる法じゃないかということを感ずるわけであります。
 次に、刑法の収賄罪との関連でありますが、職務権限、これを要件としているために適用が難しいのではないかという議論がよくあるわけであります。
 本委員会においても参考人を招致されるでありましょうから、そのときにまたそういった議論が法律の専門家の方から出てくるとは思いますが、与党案の中の「その権限に基づく影響力を行使して」、この文章をどう読むか。「その権限に基づく」ここに点が入っていれば、「影響力を行使して」こういうふうに読むと、私自身の勝手な解釈でありますから訂正をしていただいていいんですが、その権限に基づくところの国会議員であるということで、その周辺への影響力まで含める。「その権限に基づく影響力」と一気に行くと、国会議員としての限定された影響力、例えば国会議員が県庁職員に、あるいは県会議員が市町村役場の職員に納入業者の変更をお願いしたり、こういった場面において、そう言われてみれば、県の仕事と国会議員というのは、別に県の納入というのは関係ないな、しかし、言われた人は、国会議員に頼まれたからということになってしまうわけで、この辺のことは、職務権限はどのように改善をされているんでしょうか、「その権限に基づく影響力を行使して」ということを入れたことによって。
谷 津 議 員:  これは、単純収賄罪や受託収賄罪が「職務に関し」と規定しているのは、これらの罪の成立に関して、わいろが職務を行う公務員の職務権限に属する行為に対する報酬であるか否かが問題になるということでありまして、また、本案では、あっせんされた公務員が行う職務に関して公職にある者等が何らかの権限を有しているか否かは問題にすべきではないというふうに思うんです。公職にある者の権限は、公職にある者等が職務を行う公務員に対して権限に基づく影響力を有しているか否かという場面で問題になるのでありまして、権限が問題とされる場面が異なっているのであります。
 ですから、例えば、先生と私ということで考えてみますと、先生が公務員、それで私が政治公務員という立場で話をしたときに、先生が持っている権限には関係なく、私が持っている職務権限という形でやる。自分を律する方の話でありますから、そういった面で、例えば県庁の職員とか、あるいはまた県会議員が市町村の職員に話した場合に、自分のこれを言うことを聞かないと、こういうようなことで国会で質問するよとか、あるいはこういうようなことをやるよとかいうふうな形で県の職員に話をしていった場合は、当然これは私のいわゆる権限の中へ入ってくるんではないかなというふうに思います。
 県の職員に物を頼むわけですね。私が県の職員に対して、これをやってくれないと国会で質問するぞ、県のことについてはいろいろなものを私どもでこういうふうに行動するぞというふうなことを言って頼んだ場合においては、当然これはこの範囲に入ってくるというふうに思います。
長 浜 委 員:  ダイレクトなお答えというか、その例というのはちょっと私の質問の趣旨とはずれてはいたんですけれども、時間の関係もありますので。
 この職務の範囲を特に限定されている。この法案をつくるに当たって、限定をするということは、これは入れない方がいいだろうなと、別に悪い意味があってじゃないですよ、つまり、ぎりぎりの線で、ここの部分はカットして線を引いたんだ、だから契約と行政庁の処分ということに限定をしたんだということがあれば、その理由をお聞かせください。
谷 津 議 員  政治公務員は、本来、国民あるいは地域住民全体の利益を図るために行動することが期待されておるわけでありますが、契約や処分の段階でのあっせん行為は、国民や地域住民の利益を図るというよりは、むしろ当該契約の相手方や処分の対象者等、特定の者の利益を図るという性格が顕著ではないかと思うんです。
 そのようなあっせん行為を行って報酬を得る行為は、政治公務員の政治活動の廉潔性及びこれに対する国民の信頼を失う度合いが強いのではないかと思うので、その処罰をすることとしたわけであります。
 一方、これに当たらない行政計画や予算案作成等に関するあっせんについては、行政計画や予算案等に民意を反映させるということは政治活動として公職者等に期待されているところでありますから、政治活動の自由を保障する観点も踏まえまして処罰対象としなかったわけであります。
 野党案のように、特定の者に利益を得させる目的を要件として対象となるあっせん行為を限定する場合、特定とはいかなる広がりまで指すのか。例えば、業界団体の構成員が利益を享受するような場合に、当該業界団体は特定の者と言えるのか。構成要件の明確性を期せるかどうか、いわゆる犯罪構成要件として適当ではないことから、あっせん行為の内容を客観的に見て、特定の者の利益を図るという性格が顕著である契約または特定の者に対する処分に関するものに限定したところであります。
長 浜 委 員:  最後に、政府参考人に伺いますが、請託の問題。
 あっせん収賄を立証するための構成要件の請託、それからあっせん利得との問題等を含めて、そのバランス、バランス、バランスということが出てまいりましたが、これほどそのバランス論を重視しなければいけないのか、政府参考人にちょっと伺います。
古田政府参考人:  まず第一点として、請託の有無の影響について申し上げますと、刑法におきましても、御案内のとおり、あっせん収賄罪だけではなくて、ほかにも受託収賄罪、事前収賄罪等々、請託が要件となっているものは少なからずあるわけでございます。もちろん、こういうふうな要件が加わりますと立証すべき事項がふえることは間違いございません。しかしながら、その立証が容易かどうかというふうな問題につきましては、これは事件の内容いかんにかかわることでございまして、請託という要件が存在するということで直ちに立件が困難になるとか、そういうことはないと考えております。
 それからもう一点、いろいろなバランスについてどういうふうに考えるべきかというお尋ねでございます。
 これは、その法律の趣旨、目的に照らして罰則の構成要件というのは定められるべきものであることはそのとおりでございます。したがいまして、基本的にはそこに従って御議論いただくべきことと思いますけれども、一方で、構成要件と申しますのは処罰の範囲を明確に確定するという機能があるわけでございまして、類似の構造を持ちました刑法典上の罰則での構造というもの、これはやはり御参考にしていただくべきものであろうと思っております。
長 浜 委 員:  どうもありがとうございました。質問を終わります。
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